AngelofBlack

思考泡影 〜思い考えるは泡のように影のように〜

2023/10/18:
現代日本人の神を雑に考える

中東情勢がまた荒れていて、その理由を遡るともう2000年以上の確執が存在しているようで、民族性から宗教観の対立に移行しながら憎しみの連鎖を重ねているせいで、恐らく互いを根絶やしにするまで憎しみ合うしかないんじゃないかとまで思う。
そう思うとかつてのIRAのベルファスト合意は凄い決断だと称賛するしかない。まあ、一部の過激派は残っているというのを最近知ったけど、主流派が戦いを止めた意味は大きいと思う。


そんな世界の中で血で血を洗うしか術がない関係を現代日本人はどうなのと思って推考すると、まあ、よくこれほど争う選択をしない民族になったのも不思議だなと思う。
だって、かつては内戦だらけで、その中で実は戦闘民族として優秀になってしまったのが日本人。
鎌倉武士や旧帝国日本軍の現場兵士の異常さは現代の自衛隊員に引き継がれて、戦闘という意味では恐らく世界最強。そしてそれとバランスを取るように油断と無能に彩られた上級将という構図。流石の神兵も無理無茶無謀の三無策の大戦略上ではどうしようもないのだけど。

それはさておき。

上述した二つの争いの源流、元の元が宗教観の違いにあるというのが興味深い。もとは同じ信仰から始まっているのに、その解釈の違いで何千年も殺し合ってる。
宗教が言葉による大規模な群れの力の源泉であり、遺伝子コードによる制約を信仰を言語化して共通認識に作り変え、群れの力を極大化させて他の生物を駆逐した後、自分達すら滅ぼそうというわけだ。
そうすると、信仰の軸となっている神に問題があったとも言えなくもない。もともとYahwehは言語の神だったという逸話を聞いたこともあるから、信仰を言語化して世界をあらゆるものを支配下におこうとする流れは、正に神の意図なのかもしれないと思わなくもない。興味深い。


では、現代日本人の神とは何か?


そう思うと天照大御神や須佐之男命に代表される神道の八百万の神々? それとも仏教の仏達? どの神もそれなりの信仰はあるとは思うけれど、どれも少し違う気がすると思ってた。神話的には面白いけど、信仰とは何か違う。
先祖神や精霊信仰という見方も出来るけれど、これは信仰というより畏敬の念と表現した方が近いと思う。

そんなことを考えていたら、凄く腑に落ちた説を見つけた。


現代日本人の神は、第二次世界大戦後の平和憲法と自由と平等を目指す社会という説。


ああ、これだ、現代日本人が信仰しているとは、自由・平和・平等の三貴神なのだと思った。
この3つの神を阻もうとした時、現代日本人が最も強く反抗して守ろうとする主張そのものじゃないか。
他国の賢人が望むことを日本人が自然と実行しているからこそ、彼らは日本人の行動が重要だと口にする。
今までは誇らしくありながら、なんでかなと思っていたのだけれど、日本人が疑問に思うくらいに当然のことが他国では現実困難な社会そのもので、それを無意識に実行している日本に期待をしてしまうのかと理解した。

それはそれで嬉しくもあるけど、ひとつ懸念がある。
それは反発力ともいうもので、上述した神兵を全滅させるほどの無能な権力の力がカウンターとして働きはしないかという懸念。
もしかすると言葉という力に対抗する遺伝子に起因する本能なのかもしれないなとも思う。


久しぶりに更新したけど、まあ、もうここを見る人もいないだろうから、人の目に付く可能性がある電脳の片隅で語りたいことを語りたかっただけなのだ。

第三次世界大戦を呼ぶであろう自由の四騎士(疫病・戦争・崩壊・革命)のうち二人の騎士が姿を現わしたのだから、それに我々の神々(自由・平和・平等)がどう動くのか、そんな概念的視点で世界情勢を眺めるのも面白いかなと思い始めた。


written by Zeek
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